気管支喘息
(1)病気について
気管支喘息とは、気道に慢性の炎症が起こり、その結果症状として、変動する喘鳴(ぜんめい)や呼吸困難、咳(せき)をきたす病気です。
特徴的なのは、一日の内に調子のいいときや悪い時が変化する日内変動というものがあります。その原因として、運動や花粉、気道感染などが原因となることが多いです。
症状は無治療でも軽くなることがありますが、治療により良くなることもあります。一旦良くなると数ヶ月症状が出ないこともあります。
(2)診断について
やはり重要になってくるのは、正確な症状の分析です。それから、呼吸機能検査というものが有用になってきます。呼吸機能検査で特徴的な所見があれば、ますます気管支喘息が疑わしくなってきます。
・喘息の存在が疑われる呼吸機能検査の一例
しかしながら、気管支喘息と紛らわしい病気も存在し、喉頭炎や声帯機能不全、気道異物や気管支腫瘍、COPD、心不全、薬剤による慢性咳嗽など多岐にわたります。
(3)治療について
症状が軽いからといっても、気管支喘息の本態は、気道の炎症です。そのため、症状がなくても、病態は持続もしくは進行しているため、長期での治療が必要となってきます。
目標は正常と変わらない生活を送れて、将来の重症化が無いようにすることです。
以下のような症状があれば、喘息の疑いがありますので、ご相談ください。
- 発作的にゼーゼー、ヒューヒューとした喘鳴が出る。
- 1.に伴って、呼吸が苦しい感じがする。
- 喘鳴が出なくても、咳が止まらない
- 1~3が早朝や夜間に悪化する。
- アレルギー体質である(アトピー性皮膚炎や花粉症など)。
- 風邪などをひくと、咳が長引くことがある。