褥瘡対策委員会

◯褥瘡対策委員会とは

褥瘡(じょくそう)とは、いわゆる床ずれの事で、重症の病気や寝たきり・栄養不良・痩せすぎや太りすぎといった状態の患者様では、常に問題になります。残念ながら、かなりしっかりした看護を行う病院でも時に褥瘡が出来てしまう事があり、重症化すると命に関わる事さえあります。当院でもご自宅で出来てしまった褥瘡・急性期病院での褥瘡・当院で出来てしまった褥瘡などに常に対応をしています。

当院では、他の多くの病院と同様に、医師・看護師・リハビリスタッフ・薬剤師・検査技師・管理栄養士といった多職種が参加する褥瘡対策委員会が褥瘡治療を担当します。主治医や病棟看護師はもちろん、NSTなどと連携しながら、褥瘡対策にあたっています。

◯褥瘡対策に必要なこととは

褥瘡の予防と治療には、清潔・栄養・除圧・局所治療の4つが重要です。

  • 清潔:皮膚を清潔で、過度の乾燥や湿潤の無い状態に保つことは、褥瘡予防の上で重要です。汗や大小便が皮膚に付いたら、可能な限り早く清潔にします。
  • 栄養:痩せすぎや太り過ぎは褥瘡のリスクを高めます。また肺炎などの病気があれば通常以上に栄養が必要になります。その為一人一人の患者様にあった栄養を摂って頂きます。また褥瘡が出来てしまった場合、治すためには通常以上の栄養やタンパク質などが必要になります。
  • 除圧:褥瘡のリスクが高い患者様に高機能のベットマットを使う、適切に体位変換する、出来てしまった褥瘡に圧力がかからないようにする、などを行います。
  • 局所治療:出来てしまった褥瘡に対して適切な治療を行います。当院では主に日本皮膚科学会のガイドラインに沿った治療を行っています。

◯主な活動

  • 定例委員会:多職種が月に1回集まり、院内の褥瘡の現状を分析したり、褥瘡対策の方針を話し合います。
  • 褥瘡回診:主治医の回診とは別に、週1回、褥瘡対策委員が褥瘡のある患者様を回診し、治療方針を決定します。
  • 勉強会開催:褥瘡対策は委員だけで行う訳ではありません。日々の清拭や体位交換が重要です。その為褥瘡対策委員会では年数回、病院のスタッフに向けて勉強会を開催しています。